先日SNSを見ていた時に衝撃的なNEWSが飛び込んできた。
AND1のオフィシャルサイトも6月30日でクローズするということで、事実上の「日本撤退」である。日頃よりAND1オンラインショップをご利用いただき、ありがとうございます。
— AND1 JAPAN (@and1_jp) June 23, 2019
誠に勝手ながら2019年6月30日でサービスを終了することになりました。
最終受付日は6月24日 12:00まで
急なご報告となりましたことをお詫び申し上げます。長きに渡りご愛顧を頂きましたことを心より感謝を申し上げます。 pic.twitter.com/nZh2IZRc67
1ブランドがなくなることは業界にとってはよくあることなのだと思うが、このNEWSには驚かされた。
私にとって思い入れのあるブランドなだけに、少しこの件について書こうと思う。
AND1を知らない方へ
AND1はアメリカで1993年に誕生したバスケットボールシューズ・ウェアのブランドである。
ストリートバスケットに強くインスパイアされたラインナップで、NBA史上最高のダンカーと言われるビンス・カーターが、2000-01シーズンのスラムダンクコンテストでタイチミッドを履き圧倒的なパフォーマンスで優勝。AND1ブランドを一躍有名にさせた。
ラトレル・スプリーウェル、ステフォン・マーブリー、ケビン・ガーネットなどの一流プレイヤーが正式契約を交わし、まさにトップブランドの地位を確立させようとしていた。日本でも当時のJBL・bjリーグの選手も着用していた。
All. Day. Long. @StarburyMarbury starred in @and1basketball’s first ever commercial back in 1996. #TBT pic.twitter.com/TpCM9Ayya1
— AND1 Basketball (@and1basketball) April 5, 2018
そして、「AND1」の代名詞のひとつ【AND1 Mixtape Tour】では全米各地を回り、NBAでもプレイした「Skip To My Lou」、bjリーグでも活躍した「Helicopter」、AND1のみならずストリートバスケ界のスターとなった「Professor」など、数々のストリートボーラーを発掘し、全米ストリートバスケの頂点に立つTEAM AND1を結成。
アメリカのみならずヨーロッパやアジアなどでもツアーを行い、日本ツアーも2009年まで6年連続開催され盛り上がりを見せていました。
しかし、世界にAND1旋風を巻き起こした勢いは本国のアメリカでも陰を潜め、日本でも徐々にそのブランドを目にする機会も減ってしまった。今ではバスケ専門店でもアパレルとバッシュが数足置いてある程度で、シューズを手に取り試着する人の姿はほとんど見ない。
AND1の思い出
現在、大手スポーツショップのバスケットシューズコーナーに並ぶのは、ナイキ・ジョーダンブランド・アディダス・アンダーアーマー・ミズノ・アシックスなどの大手ブランドであるが、かつては「AND1」も同じぐらいのスペースが設けられていた。
私がNBAに出会い中学校からバスケをはじめてから数か月、親と大手スポーツショップへバッシュを買いに行った時に目に飛び込んできたのは当時ニューヨーク・ニックスで活躍していたラトレル・スプリーウェルが着用していたモデル「MAD GAME MID」というバッシュである。
バッシュと共に置いてあったスプリーウェルの広告のカッコよさ、そして他のブランドにはない独創的なデザインに、私は一目惚れをしてしまった。
しかし、実際に履いてみると幅が狭く(たぶんアメリカ人のサイズなのか)全くもって私の足に合わない。
ここで普通であれば諦めるところではあるが、私の頭には「どうすれば履けるか」ということしか考えておらず、最終的に普段履いている27cmから29.5cmまでサイズを上げ、他のバッシュを勧める親を説得してなんとか買ってもらったといういい思い出?がAND1との出会いであった。
結局、つま先ががばがば過ぎて走ることに支障が出たためすぐに元のバッシュに戻し、ほとんど履かずに終わったのだが…
その後は、バスケ仲間と【AND1 Mixtape Tour】のVHSを擦り切れるほど見て、近所の公園で日が暮れるまでドリブルの真似し、大人になってからは、字幕の付いていないAND1のDVDを一通り買い漁り、一晩中見てイメージトレーニングをしていた。
日本に与えた影響
現在のストリートバスケシーンで活躍する選手や、ファンなどからしたらこんなことを言ってしまうと失礼なのかもしれないが、「AND1は日本のストリートバスケに大きな影響をもたらした」と言っても過言ではないと私は思っている。
派手なトリックプレイやドリブルワーク、超人的なアリウープダンクなど、彼らのプレイを真似しようと思った人は少なくないはず。
そして「AND1」をきっかけに「日本のストリートバスケ」にも興味を示し、そのプレイに「日本も負けてない」と思った人もいるはず。私はその1人である。
SOMECITY、ALLDAY、LEGEND、HOOP IN THE HOODなどのストリートシーンが生まれ、そしてオリンピック正式種目となった「3x3」。様々なシーンで活躍している日本のボーラーたちも、少なからずAND1の影響を受けている人はいるはずである。
今後のAND1はどうなるのか
そんな一時代を築き上げたAND1が日本からなくなる…。悲しいNEWSではあるが、これで終わりではないと私は思う。
2018年に、かつてAND1と契約していたケビン・ガーネットがグローバルアンバサダーに就任している。今後、ケビン・ガーネットがプロデュースしたシューズやアパレルが登場するであろう。
「流行は繰り返す」という言葉があるように、何かのきっかけでもう一度全米で大流行し、日本に上陸するかもしれない。
そんな日が来ることを待ち望んでいる。
最後に、当時のガーネットのCM。懐かしいな。
#TBT Kevin Garnett commercial featuring Styles P. pic.twitter.com/iyYO3J4hJm
— AND1 Basketball (@and1basketball) September 21, 2017
コメント
コメント一覧 (1)
いつの間にか撤退してたんですね。
FANTASTIC BASKE
TBALL
が
しました