往年の名選手たちのプレイがもう一度見れる新リーグ
2020年東京五輪の正式種目にも採用され、注目を集めている3人制バスケ「3X3」。
バスケットボールの本場アメリカでも、2017年に3人制プロバスケットボールリーグ“BIG3”が誕生した。
アレン・アイバーソンやジェイソン・ウィリアムズなど、日本人には馴染みのある元NBA選手が多く参加しており、もう一度あのスーパースターのプレイが見られるということで、大きな話題を集めた。
新たな選手、チームを加えて3シーズン目がついに開幕
今アメリカで話題の“BIG3”の3シーズン目が、現地6月22日にいよいよ開幕する。
初年度は全8チームだったが、今シーズンは12チームに拡大。様々な元NBA選手たちも参加している。
開幕前に参加チームと注目選手を紹介していこう。
3 Headed Monsters(スリーヘッデド・モンスターズ)
【主な元NBA選手】
ラシャード・ルイス
レジー・エバンス
マクムード・アブドゥル=ラウーフ
マリオ・チャルマーズ
【ヘッドコーチ】
ゲイリー・ペイトン
「3 Headed Monsters」は、ラシャード・ルイス、日本でも活躍したマクムード・アブドゥル=ラウーフを要し、プレイオフでは、2017年にチャンピオンシップゲームへ進出するもシーズン無敗の「Trilogy」に惜しくも敗れ、2018年はセミファイナルで敗退した。
今シーズンはマイアミ・ヒートでNBA制覇を成し遂げた司令塔マリオ・チャルマーズを新たに加え、悲願の初優勝を狙う。
ヘッドコーチのゲイリー・ペイトンが、ベンチから得意のトラッシュトークを繰り広げるシーンも注目である。
3's Company(スリーズ・カンパニー)
【主な元NBA選手】
バロン・デイビス
ドリュー・グッデン
ダンテ・ジョーンズ
ジェイソン・マキシエル
【ヘッドコーチ】
マイケル・クーパー
「3's Company」は、初年度アレン・アイバーソンが在籍し話題となったが、ほとんど出場せず3勝5敗で8チーム中5位に終わった。
2年目はバロン・デイビス、ドリュー・グッデンなどメンバーを一新し、5勝3敗で8チーム中3位となり、プレイオフでチャンピオンシップゲームまで進出したが、惜しくも優勝を逃した。
今シーズンもほぼメンバーは変わらず、ヘッドコーチは80年代のレイカーズ黄金時代を知るマイケル・クーパーという布陣で昨シーズンのリベンジに臨む。
Aliens(エイリアンズ)
【主な元NBA選手】
シャノン・ブラウン
グレッグ・オデン
ライアン・ホリンズ
ブランドン・ラッシュ
【ヘッドコーチ】
ネイト・アーチボルド
「Aliens」は、今シーズンから参戦する新チームの1つ。
注目なのは、2007年NBAドラフト全体1位指名を受けたが、怪我の影響でほとんどNBAでプレイすることのできなかったグレッグ・オデン。そして193cmと小柄ながら、異次元の跳躍力から繰り出されるスラムダンクとブロックショットを武器にレイカーズ2連覇に貢献したシャノンン・ブラウン。
2名ともBIG3初参加となるので、どこまでコンディションを挙げているのかが勝利の鍵となる。
サクラメント・キングスの永久欠番、バスケットボール殿堂入りを果たしたレジェンド、ネイト・アーチボルドがヘッドコーチを務める。
※シャノン・ブラウンのハイライト動画です。
Ball Hogs(ボール・ホグス)
【主な元NBA選手】
ブライアン・スカラブリニ
ジョシュ・チルドレス
デショーン・スティーブンソン
【ヘッドコーチ】
リック・バリー
「Ball Hogs」は、2年連続でシーズン7位と成績は残せていないが、ボストン・セルティックスの優勝メンバーであったブライアン・スカラブリニ、ダラス・マーベリックの優勝メンバーであったデショーン・スティーブンソン。そして、ゴールデンステート・ウォリアーズのエースとしてNBA制覇を成し遂げ、バスケットボール殿堂入りも果たしたヘッドコーチのリック・バリーの優勝経験者3人がチームにいることは大きなメリットである。
日本の三遠ネオフェニックスに在籍していたジョシュ・チルドレスの活躍にも注目である。
Bivouac(ビバーク)
【主な元NBA選手】
ジョシュ・スミス
アンソニー・モロー
ウィル・バイナム
【ヘッドコーチ】
レジー・セウス
「Bivouac」は、今シーズンから参戦する2つ目のチーム。
2010年のNBAスラムダンクチャンピオンであるジョシュ・スミス、ルーキーシーズンにNBAトップの3Pシュート成功率を記録したアンソニー・モロー、デトロイト・ピストンズ時代に1試合20アシストを記録したウィル・バイナムが中心となる。
ヘッドコーチは、70年代後半から90年代前半までの13シーズンNBAで活躍し、2度のオールスター出場経験するレジー・セウスが務める。
※ジョシュ・スミスのキャリアTOP10プレイです。
Enemies(エネミーズ)
【主な元NBA選手】
ギルバート・アリーナス
ラマー・オドム
ペリー・ジョーンズ三世
【ヘッドコーチ】
リック・マホーン
「Enemies」は、今シーズンから参戦する3つ目のチーム。
注目は何といってもギルバート・アリーナスとラマー・オドムの2選手である。
ギルバート・アリーナスは1試合60得点を記録する程の圧倒的なスコアリング能力と素早いペネトレイトでNBAトッププレイヤーの称号を手にしたが、左膝の怪我やロッカールームへの拳銃持ち込み事件などの影響で一気にスター街道から転落してしまった。
ラマー・オドムは、あらゆるポジションをこなせるNBA屈指のユーティリティプレーヤーとしてレイカーズで2連覇、6thマン賞受賞、アメリカ代表入りをするなど輝かしい経歴を持つも、薬物の過剰摂取で生死の境を彷徨い、飲酒運転で逮捕されるなど世間を賑わせた。
彼ら2人がどこまでプレイすることができるのか、かつてのプレイ振りを披露すれば優勝も狙えるであろう。
※ギルバート・アリーナスのキャリアTOP10プレイです。
Ghost Ballers(ゴースト・ボーラーズ)
【主な元NBA選手】
マイク・ビビー
リッキー・デイビス
カルロス・ブーザー
ジャマリオ・ムーン
【ヘッドコーチ】
ジョージ・ガービン
「Ghost Ballers」は、2017年にリーグ4位の成績を残すが、昨シーズンの2018年は1勝7敗とリーグ最下位となった。
しかしながら、チームキャプテンのマイク・ビビーは3Pシュート成功率100%でリーグNo.1、さらにアシスト王の2冠を獲得し、リッキー・デイビスはリーグ2位の得点を記録した。
今シーズンからクリーブランド・キャバリアーズやユタ・ジャズなどで活躍したカルロス・ブーザーが加わり、昨シーズンの汚名返上に燃えている。
Killer 3's(キラー・スリーズ)
【主な元NBA選手】
スティーブン・ジャクソン
エディ・カリー
CJ・ワトソン
ジョシュ・パウエル
【ヘッドコーチ】
チャールズ・オークリー
「Ghost Ballers」は、2017年に1勝7敗のリーグ最下位であったが、2018年はチャウンシー・ビラップス、メッタ・ワールドピースが加入し戦力補強に成功。しかし、3勝5敗のリーグ5位と成績は振るわなかった。
2017年リーグ得点王のスティーブン・ジャクソンと、勝利への執念が人一倍強いヘッドコーチのチャールズ・オークリーは今年も健在。ビッグマンのエディ・カリーも加わり、今シーズンこそ上位進出を狙う。
Power(パワー)
【主な元NBA選手】
コーリー・マゲッティ
カッティノ・モブリー
グレン・デイビス
クエンティン・リチャードソン
クリス・アンダーセン
クリス・アンダーセン
【ヘッドコーチ】
ナンシー・リーバーマン
昨シーズンの王者である「Power」は、リーグMVP、プレーヤー・キャプテン・オブ・ザ・イヤーのコーリー・マゲッティ、ブロック王、ディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーのクリス・アンダーセン、そしてコーチ・オブ・ザ・イヤーのナンシー・リーバーマンなどの主力メンバーが引き続きチームを支える。攻守でバランスの取れたロスターを揃えたディフェンディングチャンピオンが、リーグ創設初の連覇を狙う。
Trilogy(トリロジー)
【主な元NBA選手】
ジェイソン・テリー
ジェームズ・ホワイト
カルロス・アローヨ
【ヘッドコーチ】
ケニヨン・マーティン
「Trilogy」は、2017年にケニヨン・マーティン、アル・ハリントンを擁し、シーズン全勝という快挙を達成し、リーグ初代王者の栄冠を手にした。
連覇を狙った2018年は、アル・ハリントンが得点王とスティール王の2冠に輝くも、チームは3勝5敗とまさかのリーグ6位に沈んだ。
「Trilogy」は、2017年にケニヨン・マーティン、アル・ハリントンを擁し、シーズン全勝という快挙を達成し、リーグ初代王者の栄冠を手にした。
連覇を狙った2018年は、アル・ハリントンが得点王とスティール王の2冠に輝くも、チームは3勝5敗とまさかのリーグ6位に沈んだ。
Tri-State(トライステート)
【主な元NBA選手】
ジャーメイン・オニール
アマレ・スタウダマイアー
ネイト・ロビンソン
ジェイソン・リチャードソン
ボンジ・ウェルズ
【ヘッドコーチ】
ジュリアス・アービング
「Tri-State」は、全12チーム中最もエキサイティングなメンバーを揃えている。
NBAで18シーズンプレイし、オールスター出場6回を誇るジャーメイン・オニール。同じくNBA14シーズンプレイし、オールスター出場6回のアマレ・スタウダマイアー。スラムダンクコンテストで優勝経験のあるネイト・ロビンソンとジェイソン・リチャードソンのNBAトップクラスのスラムダンカー。
NBAで18シーズンプレイし、オールスター出場6回を誇るジャーメイン・オニール。同じくNBA14シーズンプレイし、オールスター出場6回のアマレ・スタウダマイアー。スラムダンクコンテストで優勝経験のあるネイト・ロビンソンとジェイソン・リチャードソンのNBAトップクラスのスラムダンカー。
NBAの最前線を退いてまだ間もなく、高水準のプレイを期待できる今シーズン最も注目のチームである。
Triplets(トリプレット)
Triplets(トリプレット)
【主な元NBA選手】
ジョー・ジョンソン
アル・ジェファーソン
ジャネロ・パーゴ
アラン・アンダーソン
【ヘッドコーチ】
リサ・レスリー
「Triplets」は、今シーズンから参戦する4つ目の新チーム。
チームのキャプテンは、圧倒的なシュートセンスとクラッチ力を武器にNBAで17シーズン活躍し、オールスターに7回出場したジョー・ジョンソン。そしてインサイドには、パワープレイだけでなくフックショットやターンアラウンドジャンパーなどの器用さも持ち合わせるアル・ジェファーソン。
そしてヘッドコーチには、女子バスケットボール界のスーパースターであったリサ・レスリーが就任。
新チームとしてどこまで順位を上げられるかに注目。
※ジョー・ジョンソンのキャリアTOP10プレイです。
全12チームを紹介したが、なかなか日本で見る機会がないので気になる方は、「BIG3」の公式YouTubeチャンネルでハイライトなどを視聴することをお勧めします。
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