開幕4連勝!レバンガ北海道がスタートダッシュに成功

10月3日から開幕したBリーグ2019-20シーズン。
王者アルバルク東京、2年連続準優勝と雪辱に燃える千葉ジェッツ、ワールドカップメンバーの篠山、ファジーカス擁する川崎ブレイブサンダースなど、注目チームが多い中、開幕4連勝とスタートダッシュに成功したのがレバンガ北海道。
2年連続地区最下位、昨シーズンはB1残留プレーオフを戦わなければならなかったチームが、今シーズンは飛躍の年となりそうだ。

2019-20シーズンの戦力
今季のロースターと退団選手は以下の通り。

■2019-20シーズンロースター
PG   橋本 竜馬【NEW】
PG   多嶋 朝飛
PG   松島 良豪
PG/SG 内田 旦人
SG   折茂 武彦
SG   中野 司
SF   桜井 良太
SF   川邉 亮平
PF   市岡 ショーン
SF/PF マーキース・カミングス【NEW】
PF/C ケネディ・ミークス【NEW】
PF/C ファイ・パプ月瑠【NEW】
PF/C マーク・トラソリーニ

■退団
野口 大介
牧  全
関野 剛平
溝口 秀人
山本 柊輔
ダビド・ドブラス
バイロン・ミュレンズ

注目は、司令塔の橋本竜馬と攻守万能なマーキース・カミングス、そして残留したエースのマーク・トラソリーニ。
司令塔の橋本竜馬は、厳しいディフェンスで相手の司令塔に仕事をさせず、情熱的かつ冷静沈着なゲームメイクでチームを牽引し、そして何といっても強豪のアイシン(現シーホース三河)でキャプテンを務めたリーダーシップで勝利への執着心をチームに根付かせてくれるだろう。
昨シーズン北海道はターンオーバーがリーグワースト2位であったが、彼の加入により改善され、さらには彼のディフェンス力から相手のターンオーバーを誘発させることも期待される。


マーキース・カミングスは昨シーズン名古屋ダイヤモンドドルフィンズのメンバーとして、1試合平均23.2得点、6.6リバウンド、3.4アシスト、3P成功率34.9%を記録していたが、プレーオフ進出目前の2019年3月にジャスティン・バーレルの復帰を機に契約解除された。
192cm、104kgとインサイドプレイヤーとしては小柄ながら、そのハンディをカバーするに余りあるアスレティック能力でコートを駆け回り、強烈なインパクトを残している。


マーク・トラソリーニは今季北海道で3シーズン目を迎え、206cmとサイズがありながらインサイドだけでなく、スピードを活かした速攻、3Pシュートも難なくこなせる。
昨シーズンはケガに悩まされ、数字を大きく落としてしまったものの、1試合平均17.7得点、8.0リバウンド、2.0アシストを記録しており、その潜在能力は計り知れない。
今シーズンもチームのエースとしてオフェンスを牽引することは間違いない。


開幕は残留プレーオフを戦った因縁の相手横浜

北海道の開幕戦は昨シーズの残留プレーオフで戦った横浜ビー・コルセアーズ。
1勝1敗と延長戦にまでもつれた試合は、北海道が粘りをみせ勝利を掴み自力でB1残留を決定させた。
GAME1の第1Qはトラソリーニとカミングスの外国人コンビで17得点を記録すると、トラソリーニが大爆発し、両チームトップの33得点、9リバウンド、5スティールを記録。さらにベンチから出場した市岡ショーンが7リバウンド、4ブロックとインサイドで躍動。PG3人衆の松島良豪は5アシスト、多嶋朝飛は13得点、シュートに精彩を欠いた橋本竜馬もディフェンスとゲームコントロールでチームを牽引。
チーム創設以来の開幕戦勝利、そして昨シーズから続くリーグ戦連敗記録を22でストップさせる大きな勝利を掴んだ。
GAME2は、オーバータイムにまでもつれ込む激闘となった。前回大爆発したトラソリーニが7得点と大ブレーキ。しかしカミングスの29得点、8リバウンド、橋本が14得点、4スティールと、今シーズン新加入した2人がエースの不調の穴を埋めた。中でも2点ビハインドとなった第4Qの終了間際にカミングスが決めた同点のブザービーターは圧巻の一言。
北海道の底力を見せ開幕2連勝を掴んだ。





2年ぶりにB1へ昇格した島根戦

第2節では今シーズンからB1へ昇格した島根スサノオマジックとの対戦。GAME1は北海道がリードするも、終始1桁得点差で試合は進み一進一退の攻防となった。
試合終了残り34秒には2点差まで詰め寄らた北海道は、橋本の執念のタフショットを沈め4点差で開幕3連勝を記録。テクニカルファール2つで退場となったがカミングスが23得点を記録し、トラソリーニも18得点をマークし、両外国籍選手が勝利に貢献した。
GAME2は、カミングスを出場停止で欠く中、新加入のケネディ・ミークスが怪我から復帰し、チームトップの14得点、8リバウンド、2ブロックと期待に応える活躍を披露。その他にもトラソリーニが13得点、松島が11アシスト、内田、多嶋が11得点と島根を圧倒。課題のターンオーバーも5つに抑え22点差の快勝。開幕4連勝を記録した。



次節では強豪サンロッカーズ渋谷との対戦

開幕から波に乗る北海道であるが、これまではホームコートでの試合であったこと、対戦したチームはリーグの中でも下位のチーム。
次節は昨シーズン準優勝の千葉ジェッツに2連勝を飾ったサンロッカーズ渋谷との一戦。
ベンドラメ礼生、ライアン・ケリーの昨年の主力に加え、石井講祐、田渡修人、セバスチャン・サイズとチームカラーがガラッと変わり、レバンガ北海道に在籍していた野口大介と関野剛平も在籍している。
今シーズンのレバンガ北海道が『変わレ』たのか試される強豪チームとの一戦。
橋本がベンドラメに仕事をさせないように抑え込めるか、トラソリーニとカミングスがオフェンスでケリー、サイズをどこまで圧倒できるか、そして石井、田渡などのアウトサイドショットをどこまで封じることができるかが勝利のカギとなってくる。
今シーズンのレバンガ北海道の強さは本物なのか注目したい。