懐かしのレジェンド選手やBリーグでプレイしたあの選手も参戦!

バスケットボールの本場アメリカでも、2017年に3人制プロバスケットボールリーグ“BIG3”が誕生し、初年度はアレン・アイバーソンやジェイソン・ウィリアムズなど日本人に馴染みのある元NBAプレイヤーが多く参加しており、もう一度あのスーパースターのプレイが見られるということで大きな話題を集めた。

今年8シーズン目を迎えるBIG3は、昨シーズンの12チームから8チームに減らし、各チーム新たに
都市を代表するチーム名となりリニューアル。リーグの継続的な成長、競争力の向上が目的とされている。
先日行われたBIG3ドラフトが終了し、各チームロスターが発表された。ここで新設された4チームを含む全8チームのロスターを紹介したいと思う。




Boston Ball Hogs
ボストン・ボールホッグス

【ロスターメンバー】
ケビン・マーフィー
デショーン・スティーブンス
スコッティ・ホプソン
クリス・ジョンソン
ジョナサン・シモンズ

【ヘッドコーチ】
ゲイリー・ペイトン



「Ball Hogs」は2017年のBIG3開幕当初から参加しているオリジナルチームであるものの、リーグ参戦以降プレイオフ進出を逃しているいわばドアマットチームである。昨シーズンは3勝5敗とプレイオフ進出には届かなかった。
2025年は「ボストン・ボールホッグス」とし、メンバーも一新。2022年のBIG3 MVPを受賞したケビン・マーフィーがキャプテンとなり、bjリーグ時代に秋田ノーザンハピネッツでプレイしたデショーン・スティーブンス、2021年にオーストラリアリーグのNBLチャンピオンを経験するスコッティ・ホプソンが共同キャプテンになり、ドラフトでは2021年ブロック王でBIG3経験豊富なビッグマンのクリス・ジョンソン、攻守で活躍が期待できるジョナソン・シモンズを獲得。そして、ヘッドコーチにはBIG3の顔でもあり昨シーズンビバークを優勝へ導いたゲイリー・ペイトンが指揮を執る。
BIG3オリジナルチームながら結果の出せていないチームはスポーツ界で伝統のあるボストンを背負い心機一転なるか注目のチームである。





Chicago Triplets
シカゴ・トリプレッツ

【ロスターメンバー】
ジェイソン・リチャードソン
ケンバ・ウォーカー
モントレズ・ハレル
アミール・ジョンソン
クリス・アレン

【ヘッドコーチ】
ジュリアス・アービング



「Triplets」は、2019年にBIG3優勝を経験してからは毎シーズン優勝候補に挙げられる常勝軍団。しかし思うように勝ちきれず、昨シーズンは4勝4敗でリーグ5位となりプレイオフ進出を逃した。
今シーズンは「シカゴ・トリプレッツ」としてロスターも一新。スラムダンクチャンプのスコアラー、ジェイソン・リチャードソンをキャプテンに据え、2024年に現役引退を発表したケンバ・ウォーカーがBIG3で現役復帰。さらに、オーストラリアリーグNBLで活躍した野獣モントレズ・ハレルもBIG3へ初参戦となった。ドラフトでは、BIG3でリーグ二連覇に貢献し経験豊富なアミール・ジョンソン、昨シーズンはエネミーズでBIG3デビューを果たしたガードのクリス・アレンを加えてシーズン8へ挑む。
ヘッドコーチはトライステートでリチャードソン、ジョンソンを率いたジュリアス・アービング。シーズン8ではなくなったトライステートのイズムをどこまで発揮できるか注目である。




Dallas Power
ダラス・パワー

【ロスターメンバー】
グレッグ・モンロー
グレン・ライスJr.
ポール・ミルサップ
TJ・クライン
ジョン・ミルサップ

【ヘッドコーチ】
ナンシー・リーバーマン



2018年BIG3チャンピオンである「Power」は、昨シーズン苦しいシーズンを送った。優勝経験のあるメンバーであるカッティノ・モブリー、ロイス・ホワイトを外し、ロスターを一新して迎えたシーズン7ではまさかの1勝しかできずリーグ11位と大失速となった。
迎えたシーズン8では、
ダラス・パワーとなり、ヘッドコーチのナンシー・リーバーマンをはじめ、グレン・ライスJr.、TJ・クラインが継続してチームをけん引することとなる。キャプテンは、グレッグ・モンローを据え、ポール、ジョンのミルサップ兄弟を加え、NBA経験豊富なメンバー構成にグレードアップ。
勝利の鍵となるのは、グレッグ・モンローのインサイドの支配力がどこまで通じるか、そして昨シーズン2試合しか出場できてなかったポール・ミルサップがフルゲーム出場し本来のポテンシャルを発揮することができるかがポイントとなる。




Detroit Amps
デトロイト アンプス

【ロスターメンバー】
ジェレミー・パーゴ
ジョー・ジョンソン
ダーネル・ジャクソン
レイ・ニクソン
シャクール・ジャストン

【ヘッドコーチ】
ジョージ・ガービン



シーズン8から新加入した1チーム目は「Detroit Amps」。スポーツチームやアカデミーへの投資を行うグローバルな企業である「GameAbove Sports」がオーナーとなり新設された。
ロスターは、昨シーズンのアシスト王、3P、4P成功数トップの
ジェレミー・パーゴをキャプテンに据え、共同キャプテンにはBIG3を代表するプレイヤーとなったジョー・ジョンソン、フィジカルモンスターのダーネル・ジャクソンが務める。さらに、昨シーズン3P成功率No1で、日本でもプレイ経験のあるベテランのレイ・ニクソン、29歳とBIG3では若く現役で様々な国でプレイするシャクール・ジャストンを要する攻撃的なチームとなった。
チームを牽引するのは、シーズン6の最優秀ヘッドコーチ賞を受賞したジョージ・ガービンで自身初のBIG3制覇を狙う。




DMV Trilogy
DMV・トリロジー

【ロスターメンバー】
アール・クラーク
アイザイア・ブリスコー
アイザイア・オースティン
ダジュアン・サマーズ
フランクリン・セッション

【ヘッドコーチ】
スティーブン・ジャクソン



過去に3度のBIG3優勝を誇るリーグ屈指の名門である「トリロジー」が、DMV首都圏 (ワシントンD.C.、メリーランド州の一部、バージニア州の一部)をホームタウンとしシーズン8に参戦。キャプテンはディフェンスの要であるアール・クラーク、共同キャプテンに昨シーズン得点王の
アイザイア・ブリスコーとシーズン7と同じメンバーに加え、アウトサイドも打てる3&Dビッグマンのアイザイア・オースティンが共同キャプテンに就任。
そしてドラフトでは昨シーズン、ボール・ホグスでプレイしたダジュアン・サマーズ、キラー・スリーズのキャプテンであったフランクリン・セッションを獲得し、バランスの取れたチーム構成となる。そして、
ヘッドコーチには、元NBA選手であり、情熱的な指導で知られるスティーブン・ジャクソンが就任。彼のリーダーシップの下、新生DMV Trilogyがどのような戦いを見せるのか注目が集まる。




Houston Rig Hands
ヒューストン・リグハンズ

【ロスターメンバー】
ジェラルド・グリーン
ガーロン・グリーン
コーリー・ブリューワー
ジェイレン・ジョンソン
ハビエル・カーター

【ヘッドコーチ】
カルヴィン・マーフィー



有名なラッパーである50 Centがオーナーとなり新設された「ヒューストン・リグハンズ
」。「Rig Hands(リグハンズ)」というチーム名には、ヒューストンのエネルギー産業の中心地としての歴史と、勤勉さや力強さが込められている。
新設チームとはいえ、
ロスターは昨シーズンBIG3チャンピオンである「ビバーク」のメンバーが変わらず名を連ねている。キャプテンにはビバーク時代同様にエーススコアラーであり、ヒューストン・ロケッツでもプレイしたジェラルド・グリーン、その弟であるガーロン・グリーン、昨シーズンのスティール王のコーリー・ブリューワーが共プレイしたンと優勝メンバーを揃え、ドラフトでは、昨シーズンBIG3デビューしトルコでもプレイしたジェイレン・ジョンソン、そして驚きなのは日本の滋賀レイクスで2024-25シーズンプレイしゲーム中に倒れ、そのまま入院してしまったハビエル・カーターがピックアップされた。
ヘッドコーチには、ヒューストン・ロケッツのレジェンドであり、NBA殿堂入りも果たしているカルヴィン・マーフィーが就任。初めてBIG3で指揮を執るものの、チャンピオン経験のあるメンバーを揃えたリグハンズは優勝候補筆頭である。




LA Riot
LA・ライオット

【ロスターメンバー】
ドワイト・ハワード
ジョーダン・クロフォード
イライジャ・スチュワート
ジェフ・ティーグ
ウェズリー・ジョンソン

【ヘッドコーチ】
ニック・ヤング



大都市ロサンゼルスを本拠地とする「LA・ライオット」は、シーズン8から新たに加わった3つ目のチームであり、最も注目されているチームである。
キャプテンにはNBAのスーパースターであったドワイト・ハワードがBIG3に電撃参戦。共同キャプテンには、BIG3経験豊富で得点能力の高いジョーダン・クロフォードと、エネルギッシュなプレーが魅力のイライジャ・スチュワートが名を連ね
る。さらに、ドラフトでは昨シーズンにBIG3へ初参戦するも期待された結果を残せなかったジェフ・ティーグ、ハワード同様にシーズン8からBIG3に初参戦する元ロサンゼルス・クリッパーズのウェズリー・ジョンソンをピック。
ドワイト・ハワードというビッグネームを中心に、経験豊富な選手と新たな才能が融合したLA Riotを指揮するヘッドコーチは、2023年にエネミーズをBIG3優勝へ導いたニック・ヤングである。BIG3シーズン8でどのような旋風を巻き起こすのか、注目が集まる。



Miami 305
マイアミ・305

【ロスターメンバー】
マリオ・チャーマーズ
マイケル・ビーズリー
レジー・エバンス
ランス・スティーブンソン
ショーン・ウィリアムズ

【ヘッドコーチ】
マイケル・クーパー



マイアミを本拠地とする「Miami 305」は、2025年のBIG3シーズンから新たに加わった4つ目のチームで、「305」はマイアミの市外局番であり、地域に根ざしたチーム名となっている。新設チームではあるものの、ロスターは昨シーズンファイナルまで進出した「
3's Company」と同様で、マイアミ・ヒートでNBA制覇を経験したマリオ・チャーマーズがキャプテンを務め、同じく2008年にマイアミ・ヒートへドラフト2位指名されたマイケル・ビーズリーが共同キャプテンとマイアミに所縁のあるプレイヤーが揃い、リーグ史上最多のリバウンド数を誇るレジー・エバンスも共同キャプテンを務める。
そして今シーズン注目選手の1人でもある
ランス・スティーブンソンがドラフト指名されBIG3に初参戦。シーズン7で平均ブロックショット数、FG成功率で2位を記録したショーン・ウィリアムズが新たに加わり、さらにヘッドコーチも「3's Company」と同じマイケル・クーパーが指揮を執り、新設チームではあるも昨シーズン果たせなかったBIG3制覇を目指す。




新たな時代を迎えるBIG3に注目!
今シーズンのBIG3は、8チームと厳選され本拠地制も取り入れられたことで、競技力の向上、地域へBIG3を根付かせる狙いや、オーナー制で著名人や有名企業が加わり新たな時代を迎えようとしている。
ジョー・ジョンソンやマイケル・ビーズリー、ジェイソン・リチャードソンといったこれまでBIG3を牽引したスタープレイヤーに加え、
ドワイト・ハワード、ケンバ・ウォーカー、ランス・スティーブンソンといったビッグネームも参戦し、さらなる盛り上がりをみせることは間違いない。



まだ開幕戦のカードは決まっていないものの、現地時間で6月14日にシーズン8はスタートする。
日本ではなかなか見る機会がないので気になる方は「BIG3」の公式YouTubeチャンネルでハイライトなどを視聴することをお勧めします。

■「BIG3」公式YouTubeチャンネル



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