複数ポジションをこなすユーティリティプレイヤー
2024年7月11日にファイティングイーグルス名古屋がマシュー・メイヤーと2024-25シーズンの契約を交わしたと発表された。
メイヤーは、アメリカ出身でNCAAディビジョンⅠのイリノイ大学を卒業後、NBAサマーリーグに出場し、NBAの下部組織Gリーグでプレイした24歳のウイングプレイヤーである。206cmと長身ながらアウトサイドショットも得意とし、シューティングガード、スモールフォワード、パワーフォワードの3ポジションをこなす。高いポテンシャルを秘めたマシュー・メイヤーがどんな選手なのか紹介したい。
マシュー・メイヤー
Matthew Mayer
【新規入団のお知らせ】
— ファイティングイーグルス名古屋 (@FE_758) July 11, 2024
このたび、#マシュー・メイヤー 選手と2024-25シーズンの選手契約が決定いたしましたことをお知らせいたします。#FE名古屋 #Bリーグ
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■プロフィール
出身 :アメリカ合衆国
生年月日 :1999年9月23日(24歳)
身長 :206 cm
体重 :102 kg
出身校 :イリノイ大学
ポジション :SG/SF/PF
■経歴
2023-24 リオグランデバレー・バイパーズ
2024 テキサス・レジェンド
2024-25 ファイティングイーグルス名古屋
高校時代から州の注目のプレイヤーとして活躍
1999年9月23日にテキサス州ダラスで生まれ、高校はテキサス州オースティンのウェストレイク高校へ進学。2018年度にチームを36勝4敗の成績に導き、州準決勝に進出に貢献した。4つ星選手として評価され、247Sportsで93位、ESPNで95位にランクインした。高校卒業時にテキサス大学やテキサスA&M大学などからのオファーがあったが、ベイラー大学プレイすることを決断した。
ベイラー大学でNCAAチャンピオンを経験
ベイラー大学1年目はデビュー戦で17得点を記録する鮮烈なデビューをすると、2018-19シーズンで5回二桁得点を記録。33試合に出場し、平均4.6得点、2.0リバウンドを記録しローテーションメンバーとしてルーキーイヤーから活躍。
ベイラー大学1年目はデビュー戦で17得点を記録する鮮烈なデビューをすると、2018-19シーズンで5回二桁得点を記録。33試合に出場し、平均4.6得点、2.0リバウンドを記録しローテーションメンバーとしてルーキーイヤーから活躍。
翌2019-20シーズンでは2021年のNBAドラフトで全体9位指名されたデイビオン・ミッチェルが転校によりチームに加入しチームメイトとなる。メイヤーは全30試合にベンチから出場し、平均11.6分、4.8得点、1.9リバウンド、3P成功率37.8%を記録。新型コロナウイルスによりシーズンは短縮されたものの、最後の7試合で平均得点8.9得点に成長の兆しを見せた。
2020-21シーズンではチーム得点ランキング5位の平均8.1得点、3.7リバウンド、FG成功率48.9%、3P成功率は39.5%を記録。チームも好調を維持しNCAAトーナメントへ出場を果たすと、メイヤーは第1ラウンドのハートフォード戦でシーズンベストの9リバウンドを記録し、続く第2ラウンドのウィスコンシン戦でゲームハイの17得点、6リバウンドを記録するなど勝利に貢献。ファイナルフォーへ進出すると6位のヒューストン大学との対戦で12得点を記録し決勝へ駒を進め、NCAAファイナルではコーリー・キスパート、ジェイレン・サッグスなどのちのNBAプレイヤーを要するゴンザガ大学と対戦。メイヤー自身は2得点、2リバウンド、1アシスト、1スティールとインパクトは残せなかったものの、86-70でNCAAチャンピオンに輝いた。シーズン終了後、メイヤーは2021年NBAドラフトへの参加を表明したが、最終的には大学でのプレイをすることを決断し、大学4年生として最後のシーズンに臨んだ。
最終学年の2021-22シーズンでは、プレシーズンオールビッグ12チーム選出やネイスミス賞、ウッデン賞のプレシーズンウォッチリストに選ばれるなど開幕前から注目された。メイヤーはレギュラーシーズン全33試合に先発出場し、キャリア最高の1試合平均9.8得点、5.0リバウンドを記録。スティール数41本でチーム2位、3P成功数33本でチーム3位を記録するなど、チームの中心としてベイラー大学を牽引し、オールビッグ12優秀賞を受賞。そしてディフェンディングチャンピオンとしてNCAAトーナメントへ出場。1回戦のノーフォーク州立大学戦で、フィールドゴール12本中8本成功、3Pシュート4本成功させシーズン最高の22得点を記録し初戦を突破。続くノースカロライナ大学では10得点、3リバウンド、1スティールを記録するもファールトラブルで思うように活躍できず、86-93で敗戦した。シーズン終了後、再び2022年NBAドラフトへの参加を表明したが、後に辞退しもう1年大学でプレイするため大学院生としてイリノイ大学へ転校すると発表した。
大学5年目となる2022-23シーズンでは、33試合全てに先発出場しチーム2位の平均12.5得点、チーム3位の5.3リバウンド、チームトップの1.2ブロック、チームトップの3P成功数67本で成功率は33.0%を記録した。メイヤーはコーチ陣とメディアの両方からオールビッグテンサードチームに選ばれ大学最終シーズンを終えた。
NBAでのプレイを目指しGリーグでプレイ
NBAでのプレイを目指しGリーグでプレイ
2023年のNBAドラフトでは指名されずNBAサマーリーグでヒューストン・ロケッツの一員としてプレイし、4試合の出場で1試合平均25.2分、12.5得点、7.3リバウンド、3P成功率43.5%とアピールすることに成功し、2023年8月2日にロケッツと契約に至ったがシーズン開幕直前の10月17日に解雇された。その後メイヤーはヒューストン・ロケッツ傘下であるリオグランデバレー・バイパーズに入団しGリーグでプレイすることとなる。しかし、Gリーグでは15試合に出場し平均10.7分、4.2得点、1.3リバウンド、3P成功率は16.7%と精彩を欠いた。
2024年3月1日に2024年ドラフトの2巡目指名権と交換でテキサス・レジェンズにトレードされた。レジェンズでは9試合に出場し、平均9.3分、2.0得点、2.0リバウンドとプレイタイムもなかなかもらえず思うような結果が出せずに苦しいシーズンとなった。
初の海外挑戦として選んだ日本
2024年7月11日にファイティングイーグルス名古屋との契約を発表。FE名古屋は昨シーズン中地区5位、全体24チーム中11位となる33勝27敗とB1昇格初年度から大きく飛躍したチームであり、オフシーズンでは笹山貴哉、佐土原遼などの主力メンバーを残しつつ、千葉ジェッツで活躍した若手注目株の内尾聡理、秋田ノーザンハピネッツでプレイし3x3日本代表としても活躍した保岡龍斗、そして日本バスケ界のファンタジスタ並里成を獲得。外国籍選手もアーロン・ヘンリー、ショーン・オマラが残留し、アジア特別枠で台湾出身の205cmのビッグマン曾祥鈞を獲得しインサイドプレイヤーの核となるメンバーを揃え、今回のマシュー・メイヤー獲得でウイングに外国籍選手を起用できる布陣となった。
メイヤーのポジションはシューティングガード、スモールフォワード、パワーフォワードの3つのポジションで登録されており、206cmの高さを活かしたポストムーブはもちろんのこと、ボールプッシュやアウトサイドショットもこなし、広い視野から的確なパスをさばけるところも魅力であり、様々な局面で起用することができるオールラウンダーで、堅守と機動力を活かしたFE名古屋にフィットしたプレイヤーであると思われる。大きくロスターをグレードアップさせたFE名古屋の新シーズンは楽しみなチームの1つである。
🦅2024-25 SEASON ROSTER🦅
— ファイティングイーグルス名古屋 (@FE_758) July 16, 2024
3 #並里成
8 #佐土原遼
10 #杉本天昇
11 #アーロン・ヘンリー
13 #中村浩陸
17 #神田壮一郎
18 #内尾聡理
21 #笹山貴哉
23 #保岡龍斗
54 #ショーン・オマラ
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