Bリーグチャンピオンシップ出場チーム確定
2024年5月6日にすべてのレギュラーシーズンの試合が終了し、チャンピオンシップの組み合わせが決定した。



近年稀に見る終盤までどのチームが出場するかわからない大混戦となったレギュラーシーズンの中、左の山がすべてリーグ制覇経験チーム、右の山は優勝経験のないチームという組み合わせに。混戦が予想されるチャンピオンシップの各チームの対戦予想をしたい。

▼前回の記事
宇都宮ブレックスvs千葉ジェッツ


アルバルク東京vs琉球ゴールデンキングス



名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(西地区1位:41勝19敗)vs シーホース三河(中地区2位:36勝24敗)




直接対決では第18節の三河ホームで行われた連戦のみで1勝1敗と勝敗は五分となっている。

■今季対戦成績
2024.01.21 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 94-82 シーホース三河
2024.01.20 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 85-91 シーホース三河

悲願の初優勝を狙う名古屋D、古豪復活を狙う三河の“愛知ダービー”
3大会連続5度目の出場となる名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、ショーン・デニスヘッドコーチ体制で3季連続CS出場し、昨シーズンから日本人選手全員を含む10人が契約を継続とチームケミストリーは他チームよりも高い。平均得点数リーグ3位の84.0点、3P成功率リーグ2位の36.8%、平均リバウンド数リーグトップの42.1本を記録。スピード感のあるトランジッションオフェンスと要所でゾーンやマンツーマンを使い分けるチェンジングディフェンスで勝利を重ね、終盤は6連勝で球団初の西地区初優勝を果たした。絶対的司令塔の齋藤拓実、日本代表でもプレイした須田侑太郎を中心とした長距離砲と、怪我から復帰しインサイドを支配するスコット・エサトン、チームトップのスコアラー、ロバート・フランクスなどを要し攻守でリーグ屈指の安定感を見せる。他にもオールラウンダー中東泰斗、3&Dプレイヤー佐藤卓磨、若手ガード伊藤達哉、そして怪我から復活した張本天傑など日本人選手の層は厚い。

長年続いた鈴木貴美一体制からライアン・リッチマンHCが新たな指揮を執り新体制となったシーホース三河は、西田優大、ダバンテ・ガードナーを始めとした8選手を継続し主力として新しいメンバーを加え、戦術スタイルもオフィンシブなチームからディフェンシブなチームへと変貌。一時8連勝するなど中地区上位をキープし続けていた。平均得点リーグ10位の80.4点ながら平均失点は名古屋を上回るリーグ8位の75.8失点とディフェンスの改善が数字に表れている。日本代表でワールドカップを経験した西田優大、絶対的支配者のダバンテ・ガードナーの他、NBA経験を持つジェイク・レイマン、機動力を活かしたハイフライヤー、ザック・オーガスト、韓国のKBLでプレイしたスター選手イデソンなどの外国籍プレイヤーや、成長著しい司令塔の久保田義章、司令塔として怪我から復帰した長野誠史、ベテランシューター石井講祐、日本代表経験のあるビッグマン シェーファー アヴィ幸樹などを要する。西田、長野などの怪我もあり不安定さはあるものの、最終節で中地区1位の三遠ネオフェニックスに連勝しチャンピオンシップへ弾みをつける結果となっており、名古屋D同様に“愛知ダービー”は終盤勢いに乗る両チームの対決となっている。

両チームのキープレイヤー
名古屋ダイヤモンドドルフィンズはキャプテンである須田侑太郎をあげたい。彼の3Pシュートは1試合平均6.6本の3Pシュートを放ち成功率は36.5%を記録。彼のシュートタッチによって試合を一気に引き寄せる力を持っている。今季キャリアハイの26得点、3P成功数7本を記録するなど日本代表争いを経験後、更なる進化を遂げている。昨シーズンはチャンピオンシップでは琉球ゴールデンキングスに連敗し1回戦で敗退し、試合後には悔し涙を流した。今季はチームも万全な状態で大一番へリーグ制覇に燃えるだろう。
対するシーホース三河は、インサイドの支配者ダバンテ・ガードナーをあげたい。日本代表にも選出されているエース西田と言いたいところではあるが、ガードナーの支配力が早い展開を得意とする名古屋Dにどこまで通用するのかがキーとなると感じている。今季はベンチスタートをすることも多く、レイマン、オーガストの機動力のあるビッグマンとは違うアクセントを加える役割を果たしてる。チームが上手くいかない場面で“戦術ガードナー”で確実に得点を重ねポイントセンターとして仲間を活かすアシストなどで悪い流れを断ち切る役割を果たし、勝利に導く起点となるはずである。

対戦結果予想
2勝0敗で名古屋ダイヤモンドドルフィンズが勝ち進むと予想します。これまで怪我人に泣いてきた名古屋Dではあるが、今回は万全な状態で臨むことができ、レギュラーシーズン終盤足踏みをしたものの、島根スサノオマジック、琉球ゴールデンキングス、佐賀バルーナーズ相手に6連勝を飾った勢いを止めるのは容易ではない。シーホース三河も長野&西田のバックコートを中心にレイマン、オーガストといった機動力を活かした早い展開での対応となるが、完成度としては名古屋Dが1枚上手と評価するしかないものの、古豪復活を賭けた大一番で奮起するか注目したい。

初戦は5月11日(土)ドルフィンズアリーナで15:05からTIP OFFである。