アジア特別枠として、Bリーグ初の韓国籍プレイヤー誕生!

6月25日に、信州ブレイブウォリアーズがジェミン・ヤンと契約を交わしたと発表された。


アメリカの大学出身のフォワードで、世代別の韓国代表にも名を連ね、2017年のNBAグローバルキャンプで韓国籍選手初となるTOP10に選ばれた実績を持つ期待の若手プレイヤー。
アジア特別枠として、Bリーグ初の韓国籍選手とのこともあり、注目の集まるジェミン・ヤンについて、少し紹介したいと思う。


ジェミン・ヤン(Jae Min Yang)


■プロフィール
出身    :大韓民国
生年月日  :1999年6月22日(21歳)
身長    :201 cm
体重    :93  kg
出身校   :ネオショ・カウンティ・コミュニティ・カレッジ
ポジション :スモールフォワード

■経歴
2020- :信州ブレイブウォリアーズ

■代表歴
2013-15:FIBA ASIA U16 CHAMPIONSHIP (韓国代表/キャプテン)
2016  :FIBA U17 BASKETBALL WORLD CUP (韓国代表/キャプテン)
2016  :FIBA ASIA U18 CHAMPIONSHIP (韓国代表)
2017  :FIBA U19 BASKETBALL WORLD CUP (韓国代表)


韓国バスケ界の有望株がBリーグデビュー

2016年にU-17の世界選手権大会に出場し、韓国を8強入りに貢献。そして、更なる成長を求め高校卒業を待たずしてスペインへバスケット留学を決意し、4部リーグでプレイ。
1年後に韓国に戻ったヤンは、2018年に延世(ヨンセ)大学に入学したものの再び、アメリカへと渡っり、2年制の専門大学ネオショ・カウンティ・コミュニティ・カレッジに入学。
2019-20シーズンのスタッツは、33試合全てに先発出場、1試合平均11.8得点、6.5リバウンド、3P成功率34.0%を記録。所属するカンファレンスのトップ10にも選ばれるなど、実力を高く評価された。
2年制なので、卒業後はNCAAディビジョン1の大学への編入も考えられた。パトリック・ユーイング、アレン・アイバーソンなどNBA選手を数多く輩出したジョージタウン大学からも注目されるほどの逸材であったが、コロナウイルスの影響で編入は実現しなかった。
韓国プロバスケットボールリーグ「KBL」への入団も考えられたが、彼が選択したのは日本のBリーグであった。

2017年のU19ワールドカップでのハイライト動画



直近のスタッツ、ハイライト動画から見るジェミン・ヤンの特徴

201cmの長身ながらスピーディーな身のこなし、1番から4番ポジションまでこなせる器用さを兼ね備えている。
リバウンドを取ってから自らドリブルし、フィニッシュまで持ち込め、ドライブからのスピンムーブを武器に得点を重ねていく。
さらにアウトサイドシュートも、2018-19シーズンは30試合で3P成功率32.1%(81本中26本成功)、2019-20シーズンは33試合で3P成功率34.0%(53本中18本成功)と徐々に精度を上げている。
ディフェンスは長い手足と機動力を活かしたスティールが持ち味。昨シーズンは平均1.1スティールを記録しているが、平均3.0ファールが気になるところ。クイックネス、ポストプレイでのパワーでは若干ウイークポイントとなりそうな部分ではある。

2019-20シーズンのハイライト動画


B1昇格をした信州ブレイブウォリアーズは、元日本代表の小野龍猛、起爆剤となる山本エドワードを獲得しロスターを強化。
昨シーズン、天皇杯の2次ラウンドで宇都宮ブレックスと対戦し、組織的なディフェンスであと一歩のところまで追い詰めた。ディフェンス力はそのままに、オフェンス力も強化された信州は昇格組として今シーズン台風の目となりそうだ。
そんな中、韓国を代表する期待の新星ジェミン・ヤンはどこまで存在感を放てるか注目していきたい。