第8節まで進み、Bリーグ始まって以来の混戦模様で実力も肉薄している。

今回は地区で4チームが5割を超える勝率を上げ、どのチームも上位進出を狙える西地区に所属する6チームを紹介します。


■名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
2シーズン連続でチャンピオンシップへ進出している名古屋は、オフシーズンに大きな動きを見せなかったが、その選択が功を奏しているように見える。現在西地区2位と好調をキープしている。
好調の要因としては、リーグ上位となる平均72失点のディフェンス力と、チームオフェンスである。
ディフェンスではブロックショットランキング1位のヒルトン・アームストロングを筆頭にインサイドを死守。オフェンスでは日本代表にも選出され、大きく成長した安藤周人、そして張本天傑の存在も大きいが、スターティング5以外のベンチメンバーも要所で活躍する。
ロスターが大きく変わらないことで戦術を変えることなく、チームケミストリーで相手を上回る名古屋は、今シーズンもチャンピオンシップ進出へ視界良好である。

・契約
PG   小林 遥太
PG   木下 誠
PG   笠井 康平
PG   笹山 貴哉
SG   安藤 周人
SG   中東 泰斗
SG/SF 満田 丈太郎
SG/SF 中務 敏宏
SF/PF 張本 天傑
PF   菊池 真人
PF/C  イシュマエル・レーン
PF/C  ヒルトン・アームストロング
PF/C  ジャスティン・バーレル

・IN
PF/C  イシュマエル・レーン(ノースウェスタン州立大学)

・OUT
PF/C  クレイグ・ブラッキンズ(滋賀レイクスターズ)




■滋賀レイクスターズ
毎シーズン残留争いギリギリの戦いを強いられている滋賀だが、今シーズンも開幕4連敗と苦戦している。
シーホース三河のキャプテンでもあった狩俣昌也、日本代表に選ばれたシェーファー アヴィ幸樹をレンタル移籍で獲得。そして新外国籍選手として加入したチャールズ・ローズは機動力がある攻守に優れたオールラウンダーである。ローズ、ウォーカーの2枚看板と才能を開花させた司令塔の齋藤拓実がチームを牽引するも、リーグワースト2位のフィールドゴール成功率41.1%、平均失点77.4点は改善しなければならない。
11月1日にかつて滋賀でインサイドを支配していたクレイグ・ブラッキンズが3シーズンぶりにチームに加わることが発表された。彼の加入に今後のチームを上昇気流に乗せることができるか、期待したいところである。

・契約
PG   齋藤 拓実
PG   狩俣 昌也
PG   伊藤 大司
PG/SG 中村 功平
SG   狩野 祐介
SG/SF 佐藤 卓磨
SG/SF 谷口 光貴
SG/SF 高橋 耕陽
SF/PF ヘンリー・ウォーカー
PF   シェーファー アヴィ幸樹
PF   荒尾 岳
PF/C  チャールズ・ローズ
PF/C  クレイグ・ブラッキンズ

・IN
PG   齋藤 拓実(アルバルク東京)
PG   狩俣 昌也(シーホース三河)
SG/SF 谷口 光貴(川崎ブレイブサンダース)
PF   シェーファー アヴィ幸樹(アルバルク東京)※レンタル移籍
PF/C  チャールズ・ローズ(San Miguel Beermen※フィリピン)
PF/C  クレイグ・ブラッキンズ(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)

・OUT
PG   二ノ宮 康平(茨城ロボッツ)
PG   西 裕太郎(バンビシャス奈良)
SG/SF 紺野 ニズベット翔(アースフレンズ東京Z)
SF   鹿野 洵生(ファイティングイーグルス名古屋)
PF   樋口 大倫(東京エクセレンス)
PF/C  アレン・ダーラム
PF/C  ガニ・ラワル




■京都ハンナリーズ
京都ハンナリーズは今シーズン、最も開幕スタートに成功したチームと言えるだろう。ジュリアン・マブンガ、デイヴィッド・サイモン、そして新加入した松井啓十郎の「BIG3」で開幕戦から破竹の6連勝を飾り、昨シーズンの王者アルバルク東京からは100点ゲームで勝利をものにした。BIG3の他にも、若手の中村太地、シーホース三河から加入した村上直のバックコート陣、そして昨シーズン出場停止から復活した永吉佑也がインサイドで体を張っている。
圧倒的な攻撃力を要するも、ディフェンスには課題が残っている。14試合終了した時点で、平均80.6失点と平均76.4得点よりも上回っている。平均33.6リバウンドもリーグ最下位である。
現在3連敗中と苦戦しているも、一度波に乗ると怖いチームであることは確かである。

・契約
PG   村上 直
PG   綿貫 瞬
PG/SG 中村 太地
SG   松井 啓十郎
SG   岡田 優介
SG   内海 慎吾
SF/PF 玉木 祥護
PF   ジュリアン・マブンガ
PF/C  永吉 佑也
PF/C  鶴田 美勇士
C   ラシャーン・ホロウェイ
C   デイヴィッド・サイモン

・IN
PG   村上 直(シーホース三河)
PG   綿貫 瞬(大阪エヴェッサ)
PG/SG 中村 太地(横浜ビー・コルセアーズ)
SG   松井 啓十郎(シーホース三河)
C   ラシャーン・ホロウェイ(マサチューセッツ大学)

・OUT
PG   岸田 篤生(西宮ストークス)
PG   伊藤 達哉(大阪エヴェッサ)
SG   片岡 大晴(仙台89ERS)
SF   晴山 ケビン(千葉ジェッツ)
PF/C  頓宮 裕人(島根スサノオマジック)
C   シャキール・モリス




■大阪エヴェッサ
昨シーズンは序盤から怪我人が続出したため、フルメンバーが揃うことが少なかったため、地区4位、リーグ全体12位でシーズンを終了した。
オフシーズンに、リバウンド王であるジョシュ・ハレルソン、合田怜が残留、日本国籍のアイラ・ブラウン、伊藤達哉、長谷川智也などを獲得。そしてbjリーグ時代に大阪を3連覇へ導いた天日謙作がヘッドコーチに就任。
6選手を加え、天日ヘッドコーチの目指す「走るバスケット」を体現するのに適したロスター構成となってた。開幕からコンスタントに勝利を重ねて、13試合消化して地区首位にまで上り詰めスタートダッシュに成功。
新外国籍選手のリチャード・ヘンドリックスとジョシュ・ハレルソンは得点・リバウンド平均ダブルダブルとインサイドを固め、3P成功率リーグトップの合田、若き司令塔の伊藤のバックコートコンビを固める。強豪犇めく西地区で勝ち残れるか注目である。

・契約
PG   伊藤 達哉
PG/SG 畠山 俊樹
SG   合田 怜
SG   長谷川 智也
SG   橋本 拓哉
SG/SF 今野 翔太
SF   藤髙 宗一郎
SF/PF アイラ・ブラウン
PF   小阪 彰久
PF/C  ジョシュ・ハレルソン
PF/C  リチャード・ヘンドリックス
C   ショーン・オマラ

・IN
PG   伊藤 達哉(京都ハンナリーズ)
SG   長谷川 智也(サンロッカーズ渋谷)
SF/PF アイラ・ブラウン(琉球ゴールデンキングス)
PF   小阪 彰久(島根スサノオマジック)
PF/C  リチャード・ヘンドリックス(ルマン※フランス)
C   ショーン・オマラ(ロックハンプトンロケッツ※オーストラリア)

・OUT
PG   綿貫 瞬(京都ハンナリーズ)
PG   長野 誠史(シーホース三河)
PG/SG 木下 博之 引退
SF/PF 根来 新之助(シーホース三河)
SF/PF 熊谷 尚也(川崎ブレイブサンダース)
PF/C  エグゼビア・ギブソン
PF/C  トレバー・ムバクウェ
PF/C  ファイ・パプ月瑠(レバンガ北海道)




■島根スサノオマジック
B2から2年ぶりにB1へ昇格し、経営権をバンダイナムコが獲得、NBAで約7年間プレイしたアイク・ディオグと契約など、B1残留に向けて着々と準備を進めていたが、ディオグはメディカルチェックをクリアすることができずに契約解除となってしまった。
開幕から5連敗を喫し、なかなか流れに乗ることができなかったが、京都戦と川崎戦で1勝をもぎ取り、第8節の三河戦では2連勝を上げて勢いに乗りたいところである。
チームを牽引するのが、得点ランキング5位のロバート・カーター、得点ランキング10位のブライアン・クウェリの両外国籍選手。しかしチーム平均得点が67.1得点、FG成功率40.7%とリーグ最下位とオフェンスで苦戦しており、平均76.4失点と10得点近く差がある。
B1残留には、相馬卓弥、山下泰弘などの日本人選手の活躍が必要不可欠である。

・契約
PG   山下 泰弘
PG   北川 弘
PG   神里 和
SG   佐藤 公威
SG   後藤 翔平
SG   阿部 諒
SG   相馬 卓弥
SG   安部 潤
SF   坂田 央
PF   ロバート・カーター
PF/C  頓宮 裕人
C   ブライアン・クウェリ

・IN
PG   山下 泰弘(ライジングゼファーフクオカ)
SG   安部 潤(仙台89ERS)
PF   ロバート・カーター(Afyon Belediye※トルコ)
PF/C  頓宮 裕人(京都ハンナリーズ)
C   ブライアン・クウェリ(Virtus Bologna※イタリア)

・OUT
PG   伊集 貴也(愛媛オレンジバイキングス)
PG/SG 和田 保彦(山形ワイヴァンズ)
SF   ロスコ・アレン(群馬クレインサンダーズ)
PF   小阪 彰久(大阪エヴェッサ)
PF   梅津 大介(引退)
C   コナー・クリフォード(サンロッカーズ渋谷)
C   グレゴリー・エチェニケ(広島ドラゴンフライズ)




■琉球ゴールデンキングス
bjリーグで4度リーグ制覇を成し遂げた経験を持つ強豪もBリーグでは昨シーズンのセミファイナルで惜しくもアルバルク東京に敗れ、初のリーグ制覇を逃してしまった。
オフシーズンに、アイラ・ブラウン、ジェフ・エアーズ、橋本竜馬、古川孝敏などの主力選手が退団しチーム立て直しを図った。
サンロッカーズ渋谷から満原優樹、元NBAプレイヤーのジャック・クーリーなどを獲得しインサイドを補強。バックコート陣は昨シーズン同様、並里成、岸本隆一、石崎巧がゲームをコントロール。
8勝5敗と地区2位をキープするも、FG成功率が43.1%でリーグワースト4位、3P成功率もリーグワースト5位の30.4%とオフェンスに課題は残る。1試合平均75.5失点とディフェンスがいいだけに、混戦模様の今シーズンで上位進出するにはオフェンスが鍵となりそうだ。


・契約
PG   並里 成
PG/SG 岸本 隆一
PG/SG 石崎 巧
PG/SG 小野寺 祥太
SG   長谷川 智伸
SF   田代 直希
SF   福田 真生
PF   寒竹 隼人
PF   デモン・ブルックス
PF/C  満原 優樹
C   ジョシュ・スコット
C   ジャック・クーリー

・IN
PG/SG 小野寺 祥太(秋田ノーザンハピネッツ)
SF   福田 真生(熊本ヴォルターズ)
SG   長谷川 智伸(三遠ネオフェニックス)
PF   デモン・ブルックス(Medi Bayreuth※ドイツ)
PF/C  満原 優樹(サンロッカーズ渋谷)
C   ジャック・クーリー(Medi Bayreuth※ドイツ)

・OUT
PG   橋本 竜馬(レバンガ北海道)
SG/SF 金城 茂之(仙台89ERS)
SG/SF 須田 侑太郎(アルバルク東京)
SF   古川 孝敏(秋田ノーザンハピネッツ)
SF/PF アイラ・ブラウン(大阪エヴェッサ)
PF   ジェフ・エアーズ(アルバルク東京)
PF   ケビン・ジョーンズ(アルバルク東京)
C   スコット・モリソン