東京オリンピックでドリームチーム結成なるか!?

日本時間の2/11に、2020年東京オリンピックに向けたアメリカ代表候補44名が発表された。
昨年行われた2019FIBAワールドカップでは、メジャー選手が相次ぐ辞退によってベストメンバーには程遠いロスターとなり、優勝を逃すどころかメダルすらも獲得できず、屈辱の7位という成績に終わった。

サッカーとは違い、バスケットボールのワールドカップはNBA選手にとってはそこまで重要な大会と位置づけられていないこと、オフシーズンのコンディションケア、移籍交渉などの理由もあり、このような事態に陥ってしまった。
しかし、初代ドリームチームが結成され、世界的に注目の集まるオリンピックでは多くのトッププレイヤーが出場を望んでおり、昨年のワールドカップでメダルを取れなかったことで今回のオリンピックでは王者アメリカが本気になると予想されている。今回発表された44名の候補選手は下記の通り。

【ガード】
ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
クレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)
ラッセル・ウェストブルック(ヒューストン・ロケッツ)
カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)
デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)
ポール・ジョージ(ロサンゼルス・クリッパーズ)
クリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)
デマー・デローザン(サンアントニオ・スパーズ)
ケンバ・ウォーカー(ボストン・セルティックス)
ブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)
デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)
ジョー・ハリス(ブルックリン・ネッツ)
マルコム・ブログドン(インディアナ・ペイサーズ)
デリック・ホワイト(サンアントニオ・スパーズ)
マイク・コンリー(ユタ・ジャズ)
ドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)
カイル・ラウリー(トロント・ラプターズ)
ビクター・オラディポ(インディアナ・ペイサーズ)
マーカス・スマート(ボストン・セルティックス)

【フォワード】
レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)
アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)
カイル・クーズマ(ロサンゼルス・レイカーズ)
カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)
モントレズ・ハレル(ロサンゼルス・クリッパーズ)
ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)
バム・アデバヨ(マイアミ・ヒート)
ジミー・バトラー(マイアミ・ヒート)
ラマーカス・オルドリッジ(サンアントニオ・スパーズ)
ドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)
ジェイレン・ブラウン(ボストン・セルティックス)
ゴードン・ヘイワード(ボストン・セルティックス)
ブランドン・イングラム(ニューオリンズ・ペリカンズ)
ケビン・ラブ(クリーブランド・キャバリアーズ)
クリス・ミドルトン(ミルウォーキー・バックス)
トビアス・ハリス(フィラデルフィア・76ers)
ハリソン・バーンズ(サクラメント・キングス)

【センター】
アンドレ・ドラモンド(クリーブランド・キャバリアーズ)
ブルック・ロペス(ミルウォーキー・バックス)
メイソン・プラムリー(デンバー・ナゲッツ)
マイルズ・ターナー(インディアナ・ペイサーズ)
ドワイト・ハワード(ロサンゼルス・レイカーズ)
ジャベール・マギー(ロサンゼルス・レイカーズ)

レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)を始めとするNBAのトッププレイヤーや、昨年のワールドカップメンバーに選ばれた若手選手も選ばれている。怪我で戦線離脱しているケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、クレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)なども選ばれているが、オリンピックまでに間に合うのか注目である。
個人的に現在活躍している1年目、2年目のトレイ・ヤング(アトランタ・ホークス)、ジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)、ザイオン・ウィリアムソン(ニューオリンズ・ペリカンズ)などの若手選手がいないこと、そして現在故障中ではあるが、アメリカ代表に縁のないブレイク・グリフィン(デトロイト・ピストンズ)が選ばれなかったことが少し残念である。もしかしたら追加招集もありえるのではないかとは思っている。


あのベテラン選手もサプライズ選出?

44名の中でもサプライズ?であったのは、クリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)とドワイト・ハワード(ロサンゼルス・レイカーズ)のベテラン選手である。
ポールは、ロケッツとのトレードでサンダーへ移籍したが、常にトレードの噂が絶えなかった。しかし、シーズンが始まると移籍をするどころか再建モードと思われたサンダーを
プレイオフ進出圏内まで勝たせ続けることで再評価されている。
かつてリーグNo.1センターと謳われたハワードは、ここ数シーズン怪我によりまともにプレイができず、チームケミストリーを悪くする言動などで評判を落としていたが、今シーズン古巣のレイカーズと契約すると、持ち前のパワー、支配力と今までには見せなかった献身的なプレイでチームの勝利に大きく貢献し、これまでの悪いレッテルを払拭した。
今シーズンの2名は共に新天地で活躍しており、全盛期の輝きを取り戻している。オリンピック金メダル獲得の経験もあるだけに最終候補に残れなくても、代表合宿では若手選手へのいい影響となるだろう。


東京オリンピックのドリームチームを大胆予想

今回選ばれた44名の中から、予想(願望)12名を独断と偏見で選んでみた。

【ロスター】
PG:ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
PG:デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)
PG:クリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)
SG:ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)
SG:ポール・ジョージ(ロサンゼルス・クリッパーズ)
SG:クレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
SF:レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)
SF:カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)
SF:ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)
SF:ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)
PF:アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)
C :アンドレ・ドラモンド(クリーブランド・キャバリアーズ)

【スターティング5】
PG:ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)
SG:ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)
SF:レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)
SF:ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)
PF:アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)

これまでのオリンピックで、センターが弱点と言われながらも金メダルを獲得しており、インサイドプレイヤーが少ないスモールボールでも優勝できることは立証済みである。
オフェンスではカリー、ハーデン、デュラントの3人がいるだけで脅威でしかない。ディフェンスではジョージ、レナードのクリッパーズコンビ、エースキラーのトンプソン、元ブロック王のデイビスが固める。そして唯一のセンターであるドラモンドがいることでリバウンドで競り負けることは少なくなる。勝負所のクラッチタイムでは、ポール、リラードを投入することでゲームメイクとクラッチショットを任せることができる。最後にゲームを終始支配するのはもちろんキングレブロンである。

経験を積ませる意味で若手選手を1名選ぶことにしたが、ワールドカップでスコアリーダーであったドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ)、ワールドカップ目前で怪我により、メンバーから外れたカイル・クーズマ(ロサンゼルス・レイカーズ)、成長し続けるブランドン・イングラム(ニューオリンズ・ペリカンズ)などが候補であったが、ジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)を選出した。彼もワールドカップメンバーだったが、2試合目で足首を捻挫してしまい不完全燃焼のまま初代表を終えてしまった。次世代のNBAを担う存在であることは間違いなく、攻守で計算のできるプレイヤーである。今シーズン自己最多41得点をマーク、オールスター選出などと勢いに乗っているため、更なる飛躍のため最高のメンバーで世界大会を制して欲しい。

今後のスケジュールや、最終ロスター発表などは分からないが、シーズン終了後は代表メンバー選考に注目していきたい。そして、東京の地でどんな「ドリームチーム」が見れるか期待したい。